納豆とバナナの意外なハーモニー・納豆嫌いが克服できるかも

食のこと

トーストに納豆とバナナを塗りまくる父の思い出

2017年の夏、父の晩年の話。久しぶりに実家に帰省して、たまたま父の朝食シーンに出くわした。以前から納豆好きで、会社を定年退職してからは朝食に納豆トーストを食していたのは知っていた。母がトーストにマヨネーズを塗って、からし醤油で味付けした納豆を載せて提供していたと思う。ところが、その日は違っていた。母の焼いたトーストに、自分で納豆を敷いて、軽く潰したバナナを載せ、更にその上にフリカケをパラパラ散らしていた。「おえーっ」という私の奇声をよそに、美味しそうにトーストを食べている父。「最近、パパが気持ち悪い食べ方するのよー」と呆れた様子の母。父曰く「美味しい」らしい。その後、何度か「一緒にいかが?」と誘われたけど断り続けた。2019年に父は他界し、いつしか私の記憶から納豆バナナトーストは消えた。

イトーヨーカ堂のバナナ売り場で・・小林教授の納豆にバナナ麹がけ

時は流れて2023年2月。イトーヨーカ堂のバナナ売り場で黄色いチラシを見つけた(写真)。バナナを積極的に食べようという主旨のチラシに、小林教授(順天堂大学医学部)のお勧めの食べ方として「バナナ塩麹を納豆に混ぜる」とあった。なんと!父は正しかったのか?速攻、帰宅して作ってみた。

小林教授の【バナナ塩麹ジャム】レシピ
材料:バナナ2本・塩麹大さじ3(好みで調整)・レモン汁大さじ1(バナナ変色防止)
1、バナナを軽くつぶす
2、塩麹・レモン汁加える
3、よく混ぜる
※冷蔵庫3〜4日、冷凍で1ヶ月保存可能。

上記のレシピでバナナ塩麹ジャム完成。写真(右上部)の通りに納豆に和えてスプーンで試食。なんと!美味しい・・。納豆臭とバナナ臭が打ち消しあって、きな粉菓子を食べているような、なんとも言えない風味。冷やして食べたら更に美味しい。まさかの素敵なハーモニー・・。父の最晩年に相伴してあげなかったことを痛切に後悔した(涙)。父が納豆とバナナの上にフリカケを散らしていたのは、おそらく塩気が欲しかったのだろう。餡子(あんこ)に塩、善哉(ぜんざい)に塩昆布と同じ理由だ。その日早速、パートナーにも食べてもらったところ反応は上々。以来、我が家では時々食後のデザートに登場する。また、ひとりランチなどに、スムージー(バナナ・納豆・塩麹または塩少々・水)を作って生玄米粉と和えて食べることもある。ローフード(発酵食品も含める場合)やビーガンの方には使えるメニューかも。

ちなみに、小林弘幸教授は順天堂大学医学部の高名な教授。2024年現在、順天堂大学スポーツ医学研究室のウェブサイトにお名前とお顔が載っている。腸活についての書籍も多数執筆されているので、お通じにお困りの方は是非ご一読を。

塩麹バナナ納豆の注意事項

感動の試食以来、定期的に塩麹バナナ納豆を作っている。教授のレシピはバナナ2本使用で、余ったら冷蔵庫または冷凍保存とあったけれど、生のものはできるだけ作りたてが良いので、時間に余裕がある人はその都度作るのがお勧めだ。私はバナナ1本、塩麹もレシピの半量でその日のうちに食べ切っている。塩麹がない場合は、塩少々でもOK。
しかしながら、いくら塩麹・バナナ・納豆が腸活の強い味方と言っても、食べ過ぎは禁物だと感じている。例えば、普段から発酵食品やフルーツ、生野菜などを沢山食べている場合や体質によっては、お腹が張って便秘になるかもしれないので注意(これは私の実体験)。
日々の食事で、
・食物繊維を沢山摂取している
・やや虚弱体質で排出機能が弱め
このようなタイプは大量のスムージーを飲んだり、生野菜を沢山食べるとかえって便秘する可能性もあるので、あくまで嗜好品として時々楽しむのが良いように思う。よく咀嚼することも大切だ。
その逆に、
・食物繊維が不足している
・加熱食や加工食品ばかり食べている
・胃腸が元気
このようなタイプには有用かもしれない。いずれにせよ大量摂取は禁物。自分の体と相談しよう。

父が納豆にバナナを合わせた動機は不明。もともと好奇心旺盛で、あれこれ食材を合わせて不思議な食べ方をしていたので、当時は父の考案だと思っていた。が、活字好きだったので何かの雑誌か新聞で知ったのだろう。もっと真剣に話を聞いていればよかったと時々思い出しては反省している。納豆に合う食材は他にもある。実は私は納豆嫌いを努力?で克服した経験があるので、いつかの機会に紹介したいと思う。食べ物の好き嫌いが少ない方が人生が楽だ、と子供の頃に悟った。2024年9月

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